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和紙壁紙施工について(機械漉き紙)





 

1. 和紙壁紙の特徴(裏打ちなし)

A) 機械漉き和紙壁紙は、自然素材を主原料としたロールタイプの和紙です。一般的なビニルクロスと比べると消耗しやすいので、丁寧に扱うようにして下さい。

B) 機械漉き和紙壁紙は一般的なビニルクロスや和紙壁紙に比べて柔らかく糊に良く馴染みます。

C) こちらの和紙壁紙は、特殊な製法にで作っているため、下地を目立ちにくくしますが、きちんとした下地処理を行って下さい。

D) 施工業者様の仕上げ方法・地域・技量により多少の仕上がりの差は生じます。

E) 以下に記載する諸条件を遵守して頂ければ、一般的なビニルクロスとほぼ同様に施工して頂けます。



2. 和紙壁紙の有効幅

A) 有効長 50m 有効幅 100cm程度(実際の長さは、103〜104cm程度)になります。

B) 実際の長さが103〜104cm程度ありますので通常の施工の場合は1m=1mの計算で施工して頂けます。

C) 通常のビニルクロス(92m幅)に比べると若干(10cm程度)長いのでご注意下さい。

 

3. 施工方法

A) 下地処理

● ビニルクロスを施工する時よりも丁寧なパテ処理を行って下さい。

● 釘・ねじ等は、錆止めを行って下さい。

● 塗料や、左官塗りと同じように、丁寧な下地処理を行って下さい。


 

■下地処理の参考例




下地の色が浮き出てくる可能性がありますので色の濃淡が激しい場合は、なるべく一定の色に仕上げて下さい。





パテ、シーラー処理をして念入りに下地処理をして下さい。





a. 合板、プラスターボードの場合 目地処理はパテで平滑にしてシーラー処理等でアク止をして下さい。

b. モルタル下地の場合 防湿性のあるシーラー等でアク止をして下さい。

c. 白色系の壁紙施工の場合 全パテ、カラーシーラー等の下地処理をお勧め します。

d. 下地の鉛筆書き等は必ず除去してください。

e. ほとんどの場合カラーシーラー処理で透過は防げます。

f. パテ・シーラーなど十分に乾燥を行って下さい。

 

B) 施工上の処理

● 基本的にビニールクロスと同じですが、丁寧に扱ってください。

● 糊付け後は、大きくたたみ、積み重ねないようにして下さい。

● オープンタイムは、15分から30分程度を目安とします。(気温・湿度によりオープン タイムも異なりますので、ご注意下さい。)

● ジョイント部分は、重ね貼り・突き合せどちらでも施工して頂けます。施工方法につ いては、「c)貼り合わせ方法」を参照下さい。

● 施工は、直張りを基本とします。

● 天井面は、二人で施工して頂いた方が綺麗に仕上がります。

● 入隅や出隅は、切らずにそのまま施工して頂いた方が綺麗に仕上がります。

● 施工の際に、破けてしまった場合等は、破けてしまった周辺部分を丁寧に貼り合わせ境目を水の付いたタオル等で軽く叩いて下さい。境目が目立たなくなります。

● 石膏ボードとベニヤ等の併用の場合は、凹凸が出る為に、施工出来ません。
 



■施工手順



a. 間口ごとに材料幅を決め割り振りをします。

b. 割り振りに合わせて糊をつけスリッターで耳をカットします。(耳を除く場合)

c. 大きくたたみクロスボックス又クロスバックに積み重ねは避け、1〜2枚づつ入れます(折りじわがつかないようにご注意を願います)。

d. オープンタイムは10分位程度とします(湿気の多いときは少し短めになります。いずれにしてもプロの施工者様が糊がなじんだと判断した時で結構です)。

e. 撫で刷毛で上から斜め下へしわができないように伸ばしながら空気を抜いて貼り進めます。

 

■ジョイント部



a. 基本的に重ね貼りをお奨めします。(重ねしろ 約1cmから2cm)


b. 重ね貼りには次の3通りがあります。

1 )両側の紙の耳と耳をそのまま重ね貼り 。

2 )両側の紙の耳をスリッターで切って重ね貼り 。

3) 片側の耳は切り片側の耳は残し、残した耳を上にして重ね貼り。


c. 建物のコンセプト、お客様の要望等で使い分け願います。


 

■その他の留意点



a. 刷毛はできるだけ柔らかいものを使用願います。

b. 汚れ、糊等が表面に付着したときは湿らせた布で軽く叩いて浮かせ、その後柔らかい布でふき取ってください。

c. ホコリなどの簡単な汚れ等は掃除機で除去してください。

d. 2度目以降のリフォーム等で貼りかえる時は一度剥がすのではなく重ね貼り願います。

e. 縦、横のデザインの区別はありません。




■コーナー処理について



a. 厚手のジベラでかけ張り(約2mm)

b. ビニールクロスのようにコーキング処理。 以上の2つの方法がよろしいかと思います。
 



C) 貼り合せ方法



和紙壁紙の主な施工方法は、重ね貼りと突き合わせ貼りの2パーターンあります。

重ね貼り・突き合わせ貼りの主な施工方法をご紹介致します。

実際の施工先では、施主様と施工業者様と協議の上、施工方法を決定して下さい。

尚、当該仕様書でご紹介する施工方法は、あくまで一例です。

職人様の技 術・経験等によって仕上がりが異なってしまう場合がありますのでご注意下さい。

 


● 重ね貼り

重ね貼りの場合は、部屋の出入り口側を上に重ねると重なりが目立ちにくくなります。



1. 両側の紙の耳(薄く毛羽たっている部分)を重ねて(約1cm〜2cm)貼っていく施工 方法です。壁紙の耳を切り落とさなくていいので、最も和紙壁紙を有効にご活用頂け ます。重ね貼りした部分は、耳部分を重ねているので、重なり部分が濃く目立ちがご ざいます。

2. 片側の耳は切り、片側の耳は残し、残した耳を上に重ねて貼っていく施工方法です。 1の方法と同様に比較的重ね貼り部分が目立ちません。

3. 両側の耳を切り、重ねて(約0.5cm〜1cm)貼っていく施工方法です。貼りやすいので すが、重ね厚みが少し目立ちます。


 

● 突き合わせ貼り

1. 通常の突き合わせ貼りになります。糊付け機又は手作業で糊付けする前に寸法に裁断 (化粧断ち)し、貼り合せていく施工方法です。この方法の場合は、すき間がないよう にし、又、重ならない ように突き合せて仕上げて下さい。ジョイント部分を丁寧に扱 って頂き、糊の処理などをきちんと行って下さい。

2. 重ね裁ち(重ね切り)になります。壁紙の縁を一部重ねて張り、重なっている部分に カッターを入れる施工方法です。石膏ボード等の下地に傷が付かない様に施工して下 さい。通常の突き合せ貼りに比べて、綺麗に仕上がりますので、突き合せで施工され る場合には、お勧めの方法です。

 

D) 糊付け機



● 通常のビニルクロス等を施工する糊付け機で施工して頂けます。

● 通常のビニルクロスに比べて、有効幅が10cm程度長い為、糊付け機に入るぎりぎりの長さになりますので、ご注意下さい。



 

4. 保管方法(品質維持の為の管理上の注意)
 



A)和紙壁紙到着後、水濡れに注意し、風通しの良い場所に保管して下さい。

B) 商品到着後、数週間以内に施工して頂くことをお勧め致します。

C) 直射日光には、気をつけて下さい。長時間、直射日光を当てると焼けて変色してしまいます。



 

5. リフォームの場合の注意点


A) 和紙壁紙の特性を活かす為に、ビニルクロスの上から施工する事は出来ません。一度ビニルクロスを剥がしてから施工して下さい。

B) 珪藻土等の土壁の上から施工して頂くことも可能ですが、表面が均一ではない為お勧めしておりません。土壁等の場合は、一度土壁を剥して施工して頂くか土壁の上に石膏ボード、ベニヤ板などを貼って頂き、その上から施工して頂くことをお勧めしております。



 

6. 和紙壁紙で使用する糊(推奨商品等)


和紙壁紙を施工して頂く際に、当店が推奨する糊になります。一定の品質以上の糊をご使用下さい。和紙壁紙の品質を維持する上でも宜しくお願い致します。

糊が原因で問題が発生した場合は、責任を負いかねますのでご注意下さい。

エコクロス用の接着剤を使用願います。 ビニールクロスと同程度の量を使用してください 。

糊の希釈率は 糊100 に対して 水40 程で設定してください。 (ウォールボンド100は原液にて使用)


< 推奨品 >

● ピュアラ(ヤヨイ化学工業 株式会社)

● ルーアマイルド(ヤヨイ化学工業 株式会社)

● ウォールボンド100・200(矢沢化学工業 株式会社)

● ニュークロスノールA(矢沢化学工業 株式会社)

上記の糊若しくは同程度以上の品質の糊をご使用下さい。

 

7. メンテナンス方法



A) カビが発生してしまった場合 カビが発生した場合は、綺麗な水を含ませたタオルで優しく叩いて、カビを落として下さい。その後、自然乾燥で、乾かして下さい。もし、一回で落ちない場合は、何回か同じように繰り返して下さい。それでも問題が解決しない場合は、下地の処理に問題があると考えられま すので、上から和紙壁紙を重ねて貼る(二枚貼り)か、下地の処理自体をやり直して下さい。


B) 雨水や汚れが付着した場合 雨水や汚れが付着した場合は、綺麗な水を含ませたタオルで優しく叩いて落とし、自然乾燥で乾かして下さい。もし、一回で落ちない場合は、何回か同じように繰り返すと目立たなくなります。 それでも問題が解決しない場合は、上から和紙壁紙を重ねて貼る(二枚貼り)をして下さい。


C) 押しピン等で穴が開いてしまった場合 押しピン等で穴が開いてしまった場合は、押しピン・釘の穴には、霧吹きで水をかけて下さい。 暫くすると自然にふさがって目立たなくなります。ビニルクロス等の壁紙 と異なり、綺麗に元に戻りますのでご安心下さい。


D) 何かに引っ掛けて破けてしまった場合 何かに引っ掛けて破けてしまった場合は、その破けた部分が少しでしたら、糊で貼りなおして、その貼り直した境界部分とその周辺部分を優しく叩いて下さい。境界部分がわかりにくくなります。又、大部分が破けてしまった場合は、部分的に貼り直して下さい。




8. 和紙壁紙注意事項一覧



● 和紙壁紙は、ビニルクロスに比べて非常にデリケートな商品になりますので、丁寧に扱うようにして下さい。

● 和紙壁紙を施工する際には、一物件につき、出来るだけ同じロットの和紙壁紙を使用するようにして下さい。ロットが異なりますと、自然素材のため若干の色・風合いが異なる場合がありますのでご注意下さい。

● 和紙壁紙に、洗剤・薬品等をかけないようにして下さい。自然素材ですので 、変色・消耗・劣化等の現象が起こる場合がございます。その際の責任は負いかねますのでご注意下さい。

● 和紙壁紙の保管の際には、光を遮断する紙に包み、暗室にて保管して下さい。日光等の影響で、和紙壁紙の色が落ちてしまう可能性がありますのでご注意下さい。

ご理解いただきます様、お願い申し上げます。

 

■施工後、お住まいなられてから、壁紙表面にシミなどが発生する場合がございます。





一般の紙製品同様に、和紙壁紙も紙製品ですので水分が染み込むとシミ現象が発生いたします。一般ビニルクロスでは、表面を密閉しているため表面には発生しにくいのですが、和紙壁紙や紙系の壁紙は下地の変化など、表面に発生する場合がございます。

自然素材は調湿性や通気性などに優れているため、湿度調整をしています。湿気(水滴)等によるシミが発生する場合ございますが、紙の経年変化と共に、馴染んでいきます。

品質への問題はございませんが、自然素材や紙製品、特有の現象ですので、ご理解いただきます様、お願い申し上げます。


■ 和紙壁紙にシミが出たりする原因 様々な要因がございます。自然現象ですので断定できませんが、参考にしていただけ ればと思います。

● 施工時の糊の種類などによるアク・シミと考えられます。

● 壁紙内部からの場合は糊(糊を攪拌した時の水等)または、雨水などの溜まり(雨漏りの場合は壁紙の表面が濡れていますので業社担当者様と協議して下さい)

● 外側からの場合は湿気(水滴)等が考えられます。

● 全ての建物に当てはまることではないですが、立地条件(山際や海辺)なども 関係する場合があります。


補修・お手入れに際しては「7.メンテナンス方法」を参考に対応して下さい
和紙壁紙は呼吸しているため、自然に室内の湿度やホコリを吸収する性質があります。 時間の経過とともに風合いが良くなっていくのが、和紙壁紙の魅力です。この自然変化していく風合いを大切にして頂けますようお願い致します。